Thursday, September 05, 2024

碧空3301 nautilus1644(すぐそこにある断崖)

3301 nautilus1644(すぐそこにある断崖)  海底に沈んだ戦艦大和の、乗組員13人の写真は、笑っている!不眠症か嗜眠症に配属した13人が一体の種の如き写真となって、笑っている!  撮影したのは、塩谷恭三、東京出身、被写体の13人は大和の乗組員3,000 人の食事をつくっていた100 人の烹炊係の中の第四班、レイテ沖海戦でB24の編隊の波状重撃を受ける大和の中にもいたし、鹿児島坊ノ岬沖の最期の大和の中にもいたのだろうが、この写真を遺した一名だけは異動で離脱していた。  撮影場所は烹炊所のどこか、平和というより没関心といった南方リンガ諸島付近、ライカ社製の高級カメラは乗組員を撮りまくっている。  それは塩谷恭三がというより、まるで、乾燥の危機に四方から結集したアメーバが一体の種の如くのたうって移動するかのようだが、断崖に出てしまう。  人々がやたらめったら写真を撮りまくるのも、すぐそこにある断崖に感応しているのであるが、本当に撮影したいのは、この、すぐそこにある断崖なのだ。

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