Wednesday, September 11, 2024

碧空3307 nautilus1650(本当の「私」の発見)

3307 nautilus1650(本当の「私」の発見)  オドラデクが身に帯びる権力のアウラは、蜃気楼じみている。他の誰かの器官の延長になると一つに於いて他の誰かになるまで器官を延長するオートマチズムに呑み込まれた分業の頂点は、自由にも孤独にもならないどころか、他の誰かになってしまう。一般性の猖獗である。  地殻変動の如く「変身」(F.Kafka )が起こった毒虫は、家長が蒸発することは食い止めたが、別の姿に変わってしまったのである。  ユピテルが♂と種を兼ね、女王ALIEN が♀と種を兼ねて生殖の頂点である如く、オドラデクは「私」と他の誰かを兼ね、「変身」は本当の「私」が他の誰かであることの発見である。  家長が別の姿にかわってしまうことは食い止めたが、タイム・スリップしてしまう、というように「変身」と一対になる話があるはずだ。屋根裏部屋に分け入っていくハンスが、下の方から首までもう一人のハンスになっていく、その、もう一人のハンスの発見である。  ところで、これは、誰が発見したことになるのだろうか。

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