碧空3361 nautilus1704(誰が悪いのかという問の失効)
3361 nautilus1704(誰が悪いのかという問の失効)
個本位の司法は、Jesus Christを裁いたが、Jesus Christと呼ばれる出来事の、その、本当ではないが嘘でもないエネルギー状態は裁きを擦り抜ける。
そもそも、個本位の司法の苦悩は、「私」が媒体であるという矛盾を抱え込んでいることである。「私」が種と個の解離しない中間から解離した中間に振れている限りでは、裁けるかに見えるのであるが、しかし、その「私」も、他の誰かになるまで器官を延長する「私」が他の誰かの器官の延長であるような分業のオートマチズムに巻き込まれているのであるから、犬神家の長女がまるで故犬神翁の後発催眠術にかかっているかのようなくぐつ状態の異常な敏捷性をまとって連続殺人に及ぶように(横溝正史)、「ゼロの焦点」(松本清張)の元パンパンの連続凶行を異常に敏捷にするくぐつ状態は戦後の混沌とした時代や社会(分業のオートマチズム)の息を吹きかけられていて、それは、ホメロスの伝えるトロイの戦闘が神々の息を吹きかけられているようなもので、個本位の裁きを擦り抜けてしまう。
誰が悪いのかという問は失効するのである。


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