碧空3410 nautilus1753(時の断崖に地層が露頭する景色)
3410 nautilus1753(時の断崖に地層が露頭する景色)
「私」が発見した幽霊は「私」に出たはずなのに、「私」を探しているようではない、といった不思議な喪失感の、その不思議は、その喪失感の起原が分からなくなっているのである。
この喪失感には嫉妬が潜んでいる。「私」の幽霊に面してそれが疑わしいどころか、そもそも「私」が他の誰かに乗っ取られていて支配が何か届かないのである。
ゴロブニン船長の松前幽閉が解けたその年、ペテルスブルグの都から日本国への贈りものは、一個の時計だった。それは、発条を充たせば、川の如きものが横に流れ、馬首が出て来て水飼う工夫だった。
同時に異なる場所を占めるエネルギー状態が、まるでタイム・スリップして時の断崖に地層が露頭する景色のようである。


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