碧空3472 nautilus1815(自明ではない何か被誘導)
3472 nautilus1815(自明ではない何か被誘導)
雌雄異体の気配は決して自明ではなく、従って、世界の広がりも自明ではない。
キリギリスが暮れ難い夏を鳴いているのは、世界の広がりが自明ではないからだ。
女子が弾けている体育の光景を眺めては、どうして女子がいるのか疑うことはないか。どうして異性がいるのか疑わしいのである。それは、世界の広がりが胸の如く潰れる思いだ。
女子修道院は、胸が潰れる思いに抗している。誰かがいるはずだという予期が潰れたのではない。姦通のマリアとなって「私」が同時に異なる場所を占める拉致の変奏は、女子修道院の上空に吸い上げられた目が同時に異なるレンズになる猛禽類の鳥瞰である。一遍に見渡すと同時に片隅を一気にズーム・アップする、この、マリア!と叫べば周りの♀をみんなマリアにしてしまう姦通のマリアの如き拉致は大気を寂漠にする。この、「私」のことが他の誰かのことになる女子修道院を覆うまるで実在!が何か硝子が割れるような音をたてるものか、もうこの世の人ではないのにもっと実在!のモーカン姉妹の窓辺の闇のように、石を投げ入れてみたくなる。
何をしたらいいのか分からないのだが、何かが起こる。その、自明ではない何か被誘導に面して石を投げ入れるのは、狼狽した「私」の転移発作的な模写発作である。


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