Wednesday, April 09, 2025

碧空3517 nautilus1860(取り残されたように静かな接続異常)

3517 nautilus1860(取り残されたように静かな接続異常)  ラジオから弦楽四重奏「皇帝」(F.J.Haydn )が(もっともそれは、何年も後で、三越開店の時間に「皇帝」に再会して、ああ「皇帝」だったのだと分かったのであって)流れ出ていた、あの、取り残されたように静かな曇りガラスの晩秋は、何か道が何処へ続くのか、何処かへずっと続いていて、それはまるで何かの隠喩のようで、眠気が覆うが胸をふるわせる。  若き日のハイドンが過ごした屋根裏部屋で水音を立てていた「闇」(あるいは予期)は、英国で姿を現わすために弦楽四重奏「皇帝」となって姿を消すのであるが、「私」の屋根裏部屋で水音を立てた「闇」も、三越開店の時間に弦楽四重奏「皇帝」となって姿を消す。  取り消されたように静かなのは、この、他の誰かのことが「私」のことになって異常接続する、その、取り消されるまでに取り残されたタイム・スリップの、その被誘導の衝撃である。

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