碧空3552 nautilus1895(本当の今)
3552 nautilus1895(本当の今)
「私」がいくら告白しても底なしに虚構の気配は深まって「私」の悪徳は苦笑する。J.J.Rousseauの「告白」が虚構の気配を消すとすれば、その告白のポオズは、通りすがりの他の誰かと共謀して騙すのである。
雌雄異体の気配が覆う世界の広がりは、どうしようというあてもない虚構であるが、その、異性を打ち消すまでにコピーする憧憬は、他の誰かを打ち消すまでにコピーする「私」の虚構が告白のポオズを取って騙す如く、「私」はここにいる!といった鬣や鶏冠や婚姻色に変じたポオズを取って騙すのである。
告白のポオズも、鬣や鶏冠や婚姻色となって昇華したポオズも、今を主張するが、本当の今とは何だろう。今を主張する日常は真偽が気になって、その気に今も息づいて本当らしく擬態を鎧うのであるが、寂漠や既視感やタイム・スリップの如く同時に異なる場所を占める今の、どうしようというあてもなく生きられる運命の媒体である「私」の覚醒の、その、眠っている間に運び去られるような被誘導性は嘘じみていて、奇妙ニモ、何よりも本当らしい。


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