碧空3573 nautilus1916(初めてなのに何か忘れている気配)
3573 nautilus1916(初めてなのに何か忘れている気配)
レプリカの気配を消した一回性が姿を現わすために日々の反復や習慣となって姿を消す擬態は、嘘が告白の一形式であるように、一回性から遁走するようにして一回性の秘密に迫る。レプリカの気配を音楽的に転写した形式であるフーガは、いきなり二回目の気配から遁走するように迫る。本当のことに迫らずにはいられないのであるが、その、本当のことは、反直観的な気配なのである。
日常は、言葉や貨幣といった媒体が流通して、水の如く低きにつく自然であるが、それは、無限の隠喩性(OLD NICK)の気配を消した、人工の極致である。この世は、隠喩性を脱け出そうと藻掻くが、この世が先ずもって初めてなのに何か忘れている気配であるのは、この世の具体の、その頑固さが、思いがけない具体となって次元跳躍する命令(予期)に矛盾しない忠誠の体現である、と一つに於いて、命令の忘却だからである。つまり、初めてではないのに初めてであるような反直観性なのである。


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