碧空3628 nautilus1971(雌雄同体の洞窟)
3628 nautilus1971(雌雄同体の洞窟)
「モナリザ」に招かれた洞窟のような微笑は、背景に世界が広がる如く荒野となって潜伏した母性のエコーである。荒野となって潜伏したのは雌雄同体の断崖である。というより、雌雄同体の洞窟である。奥行があるかのように閉ざされ、世界が広がるかのように閉ざされた、石を投げ入れてみたくなる洞窟である。
それは、もうこの世の人ではないモーカン姉妹の、リフィ河に臨む窓辺に石を投げ入れてみたくなるようなことで、その、モーカン姉妹の間に浮かぶ洞窟のような微笑が雌雄異体なのか、雌雄同体なのか探るのである。
従って、鞘翅、多足の戦闘コスチュームを鎧ったグレゴール・ザムザの部屋に石を投げ入れて、跳ね返るような音がするのか、何か割れる、潰れる音がするのか耳を欹てるのも、漠として半ば予期するのは雌雄同体などという逃げ場のなさである。


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