碧空3635 nautilus1978(二重受精)
3635 nautilus1978(二重受精)
交尾の瞬間、蛞蝓は雌雄同体の姿を現わすために雌雄異体となって姿を消す。蛞蝓の交尾は、まるで隠喩の造化である。あるいは、隠喩の模範なのだろうか。
例えば人生の黄昏は、老年が孕んだ二重性が姿を現わすために二重性が分割されて黄昏となって姿を消すような交尾なのである。
J.J.Rousseauの、湖中の島の牢獄の夢想が完璧な隠遁ならば、その隠れなさ(nowhere to hide )は、絶対の選抜であるだけでなく、雌雄同体の夢想である。牢獄の塔に空飛ぶ円盤が降りて来るのは、雌雄同体の二重交接の夢想なのである。この、通り魔に逢う如き絶対の選抜は、一対の雌雄同体の、二重の受精である。
鏡像を発見できないナルキッソスの、その「私」と鏡像の間に出現した雌雄異体は、雌雄同体の夢想の分割であるが、一対の雌雄同体が出会うのではないから二重受精の生殖は満ちて来ない。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home