碧空3638 nautilus1981(隠喩発作)
3638 nautilus1981(隠喩発作)
凡そ分裂は、大地震のどさくさにめいっぱいに器官を延長して(気がつけば)雌雄異体になっている!とでもいうような、それと一つに於いて、種と個の中間が解離する!というような超絶模索である。雌雄異体も解離も、その奇妙さは極まりなく、アイデアが閃いたなどとは到底思えないが、この驚きがアイデアの閃光なのである。
雌雄が生来的に決定していない魚が闘争して、勝てば♂負ければ♀というような分業の決定も珍妙であるが、♂同士が闘争して敗者が交尾の資格を取り逃がす場合、♀にならないにしてもおぞましいマウンティングの姿勢は交尾のそれであるから、それは遠い諦念的記憶なのだろう。
鮭の旅は、♂が♀をめぐって闘争するというより、♂と♀が単にひたすら産卵と射精に辿り着こうとする時限装置のようだ。解離しない種と個の中間を打ち消すまでにコピーして遡上する憧憬(時間)は、遡上する間に、その遡上全体が暴露して、一体の種の如く殺到するのである。その秋は狐につままれる。
ヒトは雌雄異体であるが、♂が♀になるまで器官を延長して♀の器官の延長になるというように連鎖して噛み合う分業である。雌雄同体は、隠喩発作が海底火山の如く励起して、本来的とはいわぬまでも蛞蝓の交尾の如く、雌雄同体が姿を現わすために雌雄異体となって姿を消すエネルギー状態なのである。


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