Sunday, August 24, 2025

碧空3654 nautilus1997(巨大な倦怠に冒されたTwin Towns)

3654 nautilus1997(巨大な倦怠に冒されたTwin Towns)  J.J.Rousseauの陰謀や追跡の気配や湖中の島の牢獄といった疾しさの発症の魅惑や、大蛇の追跡の面白味の源泉は、世界の終わりを打ち消すまでにコピーする憧憬と、世界の終わりが打ち消されて疾しさとなって潜伏する記憶喪失との間に振動して他の誰かのことが「私」のことになる急性のノスタルジーである。  既視感やタイム・スリップの衝撃の正体は、この急性のノスタルジーであるが、その、いきなり二回目といったレプリカの気配とは何かまるで違う日常の「私」の再現性は、慢性のノスタルジーに冒されているのである。  「それはアンスル・ボルンという30歳の巡回牧師で、ある日(1887年1月17日)彼は銀行から551ドルの預金をおろし、突然グリーンから失踪、2ヶ月の間行方不明であった。この間彼はA.J.Brownと名乗ってペンシルベニアのノーリスタウンで小さな雑貨店を切りまわし、仕入れ万端を立派にやっていた。しかもこうした仕事はそれまでに一度もやったことがなかった。1887年3月14日、彼は突然 覚醒して家に戻ったが、その間のことは完全に忘れていた」fugue (夢中遊行的失踪)  グリーンとノーリスタウンの中間は、世界の終わりまであと0秒の、その0の膨張で、急性のノスタルジーに冒された世界の終わりは、そのスペクタクルが起こったことにならないように自然と取り消されるTwin Townsである。  A.J.Brown を冒すノスタルジーは急性であるが、魂を抜かれたようなアンスル・ボルンの帰郷を冒すのは慢性のノスタルジーである。それは、追い詰められた浦島の如く、記憶喪失を拒んで、時計の極端な遅れを一気に取り戻すとしても、何も起こったことにはならない巨大な倦怠に冒されている。

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