碧空3666 nautilus2009(思いがけなく導く曙光)
3666 nautilus2009(思いがけなく導く曙光)
雌雄異体の振りをする雌雄同体が雌雄異体を取り消す、その、逃げ場のない不安と狼狽をまるで揉み消そうとするように、あるいは回避しようとしてOedipus が目を宙に泳がせ首を左右に回すように、好色は一途である。
好色がひたむきなのは、好色だからではなく、Oedipus の如く器官の延長が極まって不安だからである。他の誰かになるまで器官を延長して他の誰かの器官の延長になって「私」を再現するOedipus は、その「私」の後ろ首を押さえて顔をのぞき込むとなんと「私」なので、一体どういう顔をすればいいのか転移発作的に首を左右に回すのである。Oedipus に再現する「私」は分業の展開に照れているし、異性を恋しがる好色は雌雄異体の分業に照れている。
雌雄異体の不思議なアイデアは、雌雄同体を打ち消すまでにコピーする憧憬(恐怖)であるが、何か記憶喪失で、何か顔を盗まれているかのようで照れてしまうのである。照れて逃げ場がないが、それを打ち消すように首を左右に回して思いがけなく導く曙光が、好色なのである。それは、逃げ場のなさから遁走しているはずのOedipus の大きな迂回が、奇妙ニモ、逃げ場のなさにまっしぐらであるようなものである。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home