碧空3682 nautilus2025(梟首の夢想)
3682 nautilus2025(梟首の夢想)
何かに迫る方法は、姿を現わすために姿を消す隠喩と、打ち消すまでにコピーするmetamorphosis (憧憬)であるが、その、何かに迫る方法に迫る隠喩は、「私」の鏡像である。「私」の顔は姿を現わすために鏡像となって姿を消すのであるし、鏡像が妖しいのは「私」の顔を打ち消すまでにコピーする憧憬だからである。顔を見たことがない仇を暗中捜し回る図は、本当に「私」の顔かどうか疑わしい「私」の鏡像の如くである。
それは、「私」の顔を梟首する夢想である。しかし、「私」の顔は魘されている。
元治元年十月二十二日(1864,11.21)イギリス軍第2大隊第20連隊のG.W.ボールトウィン少佐とR.N.バード中尉を鎌倉長谷の大仏へ通じる道で襲った二人の浪人の他にもう一人、江戸千住で捕らえられた清水清次は引き回しの上横浜戸部暗闇坂上の処刑場で斬首され、生首は戸部吉田橋詰めの白木の梟首台に粘土で固定されて晒された。この、いつの間にか増えた清水清次は、冤罪ではなかったかと囁かれた。


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