碧空3690 nautilus2033(昔からあるかのような疾しさ)
3690 nautilus2033(昔からあるかのような疾しさ)
場所と「私」の関係は、反転のようなものである。個が種を打ち消すまでにコピーしてこの世のものになる、その憧憬は何か記憶喪失である。この世ものになるために個の振りをする種が場所となって潜伏した(種が個と解離した)その、昔からあるかのような疾しさの、その発症が後れて来る「私」なのである。
この、後れて来る「私」は、場所となって潜伏した種の、その、昔からあるかのような疾しさが何か記憶喪失となって反転した鏡像のようなものであるし、「私」が鏡をのぞき込むと昔からあるかのような疾しさが (肉づきになって剥がれない仮面の如く、あるいは、顔面の筋肉や神経の分布図の如く)浮かび上がっていて、この、「私」の「私」の浮上は気味が悪い。
鏡をのぞき込む話の面白味は、この、「私」の「私」の浮上の、その、薄気味悪く迫る魅惑を分割した魅惑の緩和である。Wakefield(N.Hawthorne)の失踪と窃視の話は、昔からあるかのような疾しさに迫る。記憶回復が何か記憶喪失であるような、何も話したことにならないtwice-told-ness に迫るのである。


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