碧空3720 nautilus2063(「私」が起こる途中)
3720 nautilus2063(「私」が起こる途中)
1=0.999 ・・・それは、いつまでも起こる途中で起こったことにならない世界の誘惑が、真にも偽にも足りないが、敷浪打ち寄せるような、昔からあるかのようなせめてもの前進を試みるメランコリーである。
「私」の顔の鏡像は、「私」の表面なのではなく昔からあるかのような「私」の奥行の暴露なのに「私」が起こる途中で、まだ場所なのである。「私」を知らないのに、しかし「私」と呼ばれる漠とした予期に導かれて「私」を探し回る。「私」は居場所に辿り着くのではなく、思いがけなくも場所となって見つかるのである。
水鏡をのぞき込むナルキッソスは、鏡の中の猿にどう接近を試みても届かないチンパンジーのよう
に「私」の顔を知らないどころか、何かになろうとして泡が壊れる。この思いがけなさが場所なのである。
咸平五年、建州ノ海賈周世昌風ニ遭ヒテ漂ヒ日本ニ至ル。凡ソ七年ニシテ還ルコトヲ得タリ。其ノ国人滕木吉ト至ル。上、皆之ヲ召見ス。世昌其ノ国人唱和ノ詩ヲ以ッテ来リ上ツル。詞ハ甚ダ雕刻ナレドモ膚浅ニシテ取ル所ナシ。・・・上、滕木吉ヲシテ持スル所ノ木弓矢ヲ以ッテ挽射セシム。矢遠キコト能ハズ。其ノ故ヲ詰ルニ、国中、戦闘ヲ習ハズト(宋史日本伝)
何か届かないし、何か惜しい!


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