Sunday, January 18, 2026

碧空3801 nautilus2144(震える残骸、口が軽い残骸)

3801 nautilus2144(震える残骸、口が軽い残骸)  本当の「私」の覚醒は、不思議に誰でもない。深々と闇に吸い込まれていった耳なし芳一の、その、生首の如き耳は、耳なし芳一と呼ばれる「私」を部分が代表するmetamorphosis !であるが、この、本当の「私」の覚醒は、耳なし芳一と呼ばれる愚鈍なまでの残骸となって極まる。本当の「私」の残骸なのに本当の「私」に取り憑かれていて、その、聴いてはならない反語的禁止から残骸そのものが聴き耳となって、震駭するのである。  「予期せぬ帰宅」と題された悪夢の、その、革命家がドアを押し開け放ったのに愚鈍にも小さな巣をのぞき込むことにしかならないで、シベリアへぼろぼろになって引き戻されてしまう本当の「私」の覚醒が憤怒か嫉妬か区別がつかないのも、本当の「私」は残骸となって極まるからである。その残骸は、見てはならない反語的禁止から覗き穴そのものとなって、震える。  旅の女性に身を窶してほとほと音なう雪女こそは、話してはならない禁止をおかすよう歳月をかけて誘惑して、本当の「私」が覚醒するのは誰でもないまでに思いがけないが、本当の「私」を打ち消すまでにコピーする残骸となって極まるのを漠として予期していたからこそ、その、窃視は思いがけないまでに突如として口が軽いのである。

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