碧空3811 nautilus2154(後日譚とミステリ)
3811 nautilus2154(後日譚とミステリ)
鴎外の、後日譚を尋ねる窃視癖は、タイム・スリップの着想が喉元まで上り詰めているのに閃かない度忘れ状態なのであるが、まるでタイム・スリップを封ずるとでもいうかのように別の閃光が走る。ミステリに想到するのである。
ミステリは、同時に異なる場所を占めてはならないのに占めているかに見える反直観的な位置異常を(双子のトリックを)尋ねるのである。従って、アリバイを崩す作業の狙いは、位置異常の、その、反直観的であることの解消である。
鴎外が取り憑かれたミステリは、鴎外が異常心理と呼ぶ献身である。それは、「私」を異なる位格が同時に占めてはならないのに占めているかに見える、あるいは、全体が部分の振りをする位置異常である。一体の種の如くになる心理異常なのである。


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