碧空3883 nautilus2226(平凡な女体、鎧う罪)
3883 nautilus2226(平凡な女体、鎧う罪)
罪は種の良心であり、平凡は種の理想である。逸脱ではなく平均値であることが一体の種の如き命令である。Venus が女体の理想だとすれば、それは、平凡だからである。没突出こそは罪であるが、逸脱に見える偶然の個や悪や偽といった解としての罪なのではない。「私」が媒体であることの、その、躱せない矛盾が罪なのである。それは先立つから、Oedipus の旅路やKarl(「アメリカ」F.Kafka )の失踪の、その、背後に迫る追跡の気配は前方から来るいざないである。
姦通性が、Venus の姦通に先立つ。この姦通性は逸脱なのではなく、没突出、平凡の極致である。禁忌の侵犯は、奇怪ニモ、種の良心に従う。魔が差す如く、夢遊病の如く過たず、催眠術にかかっているかのように。
罪は、種の夢を打ち消すまでにコピーする憧憬と、その突出が種の夢に取り憑かれる恐怖である。Venus は大蛇になるまでに平凡な女体にあこがれ、蛇体は姥ヶ池のヌシの如く「私」に取り憑いて魘される恐怖である。それが、「魚服記」(太宰治)の、あの小娘が戦闘少女の如く鎧う罪である。


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