碧空3845 nautilus2188(排悶の本能)
3845 nautilus2188(排悶の本能)
偶然の個や悪や偽といった症状は、運命じみた種や良心や精神といった無意識の排悶である。その、上り詰める命令の、その、悶える緊張が体液の分泌の如く解放されるのである。英雄の追放が涕泣の如き排悶の本能であるように、ナチズムと呼ばれる精神の、その排悶は、ユダヤ人を皆殺しにしておいてこっそりユダヤ人になる憧憬と、人知れずユダヤ人になってしまう恐怖との渦である。打ち消すまでにコピーして取り憑かれるのであるが、とっくに純粋ではないのに亡霊となって猛威を振るい、猿の肉を食って鏡をのぞき込むと猿面なのではないかと不安なのである。
ヒットラーにユダヤの血が流れている!といった黙示は、ナチズムと呼ばれる排悶の逆流である。家康に穢多の血が流れている!ことを暴露する、見てはならない系図が闇に浮かび上がるのである。(「アドルフに告ぐ」手塚治虫、「カムイ伝」白土三平)
異人、異教徒の排斥は、ゴキブリの如き越境、侵入に面して憧憬と恐怖が渦巻く排悶の本能の起動であるが、エラーじみている。その排悶は、涕泣の如き自傷の魔術的転移なのである。


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