碧空3353 nautilus1696(日々の移ろいの圧縮)
3353 nautilus1696(日々の移ろいの圧縮)
ついに顕われない本当の姿に迫るために、「私」は他の誰かとなって話す。涌き出す中間点を辿って迫るが、その着地は妥協である。日々の移ろいとはそのような蜃気楼を辿って、いつまでも姿を現わさない霊的な気配に、まるで実在!の気配に呑み込まれていくのである。誘導の気配や、寂漠の気配は、まるで実在!の気配のペルソナである。
まるで実在!の気配に触れるのは、あるいは認識されるのは「私」だけであるが、それは、一人になるために半分になる「私」の危機と引き換えにである。そんなふうにニルスは百年に一度姿を現わす都に、ハンスは百年もの埃が降り積もった屋根裏部屋に分け入る。その、奥地!を尋ねる冒険は、日々の移ろいの(夢がするような)圧縮である。


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