碧空3386 nautilus1729(ミステリの起原)
3386 nautilus1729(ミステリの起原)
Oedipus は、他の誰かになるまで器官を延長し、他の誰かの器官の延長である分業のオートマチズムの、その歯車であることを初めから取り消されて、その切断から回復しない。父王に取って代わることは歯車として機能することであるが、その時間の広がりは自明ではない。しかし、歯車であることを免除されているのでもなく、迂回をして分業の頂点を占めることになるが、それは分業のどん底も兼ねていて、この二重性は、Oedipus を自明でなくする。
Oedipus と呼ばれる歯車が倦怠に包まれるのは、他の誰かになるまで器官を延長し、他の誰かの器官の延長である分業のオートマチズムの、その時間を使いこなせないのである。領土に人の姿をして蔓延する悪疫に面して、狼狽から、転位発作的に衝迫する犯人探しは、王としての歯車が作動したというより、使いこなせない時間を潰しにかかる倦怠である。疫病に閉じ込められたので、ミステリでも考えようというのだ。
他の誰かになるまで器官を延長することも、他の誰かの器官の延長であることも、Oedipus が何かをすることになるのだろうか。その、一人になるために半分になる「私」を、裁けるのか。
果たして、ミステリは、Oedipus の告白が他の誰かの声帯を通してやって来る伝聞だということである。神託は、隠れていたものが顕れる効果が増幅するが、その告白は、器官を延長してOedipus となって姿を消した他の誰かの「私」に乗っ取られている。
ミステリは、犯人を捜すOedipus が犯人であるかに見える思いがけないレトリック以上に、犯人が、誰もいないまでに誰でもなくなることである。


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