碧空2162 nautilus713(絶対速度の伝達)
2162 nautilus713(絶対速度の伝達)
或る部族の言語を話す最後の一人は、天使の如く、失語状態のはずである。話しても伝達したことにならないのである。
防人が出征している長い不在の間に、その、残された妹が身ごもるとすれば、妻の痙攣的告白は、スメロギが迫ったということである。スメロギが器官を延長したにしても、その、完璧にあざむく最後の一羽の受胎告知は、phantom circuit に吸い込まれるように脱け出せない。最後の一羽の話す言語は、ECHOする。
このECHOは、意味の個別化と一般化が解離して伝達するのではなく、解離しないで漂う、うわさの如くである。うわさが一気に広がる絶対速度は、伝達まであと0秒の、その0の膨張である。うわさがどこからともないのは、伝聞というより、痙攣的告白だからである。


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