Thursday, October 10, 2024

碧空3336 nautilus1679(二重の守護)

3336 nautilus1679(二重の守護)  そもそも、「私」や日常と呼ばれる擬態は、「私」や日常を防衛する擬態というよりは、「私」や日常の本当らしさを脅かす媒体性を秘密に隠して媒体性を守護する、と一つに於いて、本当らしさも守護することになるのである。この二重の守護は、擬態が媒体性を打ち消すまでにコピーする憧憬である。  何のために何を守護しているのかも知らずに愚直にミステリを守護する間に怪物に成り果て、なおも長い歳月に亙って、誰かが接近する空気の微小の変化にも神経を震わせる、といった夢想が何かノスタルジーを掻き立てるのは、それが、すぐそばにあるが熟知していない気配を「私」や日常が知らず知らず守護していることの隠喩だからである。  怪物がミステリを守護する秘術は、忘れ去られることである。ミステリに誰かが接近すれば、どこからともなく麻酔薬を嗅がされるように漂い出すのは、何事もなかったかのようにまた夜明け前の街が動き始める、あの終結法である。

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