Monday, January 26, 2026

碧空3809 nautilus2152(後日譚を追跡したがる窃視癖)

3809 nautilus2152(後日譚を追跡したがる窃視癖)  再話は、神託や告解あるいは告白、恐喝、精神分析となって分岐するまでに変形、変脱する。他の誰かのことが他の誰かの舌を通して「私」のことになり、「私」の秘密が他の誰かの舌(あるいは、「私」の舌)を通して「私」の(あるいは、他の誰かの)秘密になるといった魔術的転移である。  この、系統発生的変脱は再話(phantom circuit )から脱出できないのであるから、タイム・スリップする物語の量産は、同時に異なる場所を占めてはならないことに訴えるELPIS をまるで後悔するとでもいうようだ。というのも、このELPIS は地獄の執拗さでつきまとうからである。  異性に取り憑かれる窃視のための隔絶装置であるタイム・スリップの萌芽は、例えば「雁」(鴎外)の、あの、残り惜しさ!である。その余韻の効果に鴎外が訴えずに後日譚を追跡したがる窃視癖は、タイム・スリップの着想が喉元まで上り詰めているのに閃かない度忘れ状態なのである。

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