碧空952 (関心が無関心の振りをする)蜃気
952 (関心が無関心の振りをする)蜃気
爆弾を胴体に装着した少女を人混みの中に見つけたのに「私」を探しているようではない、といった無関心と「私」とが余計なものの人身供犠を共にする。受肉する系統発生的な関心と、具体となるや個体発生的に関心を惹くものの「壁に写る影」の顕在化が鎧う「私」との一対は、無関心の振りをする関心と、無関心の振りをするために潜伏した関心の(余計とも思える)顕在化との二重性である。
系統発生的な規格の再生は規格の救済であるが、種の関心は個体発生的に関心を惹くものと「私」とに遠心分離する。この一対は、懸け離れているが似ている。関心が無関心も同然なのは、程度としての関心というのではなく、宙に浮く、存在が無も同然なのである。
種の関心と関心を惹くものと無関心の区別がおかされる不思議なかなしみは、和音が音と音の和ではなく音と音の間に種の如く出現しては逃れ去る蜃気楼であるように、蜃気である。


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