Friday, June 07, 2024

碧空3211 nautilus1554(study in brown1)

3211 nautilus1554(study in brown1)  窓の下の、不均衡な乾燥に反り上がった一片の小さな(しかし変に突出した)枯葉、といった、その、はしゃぐような細部を接写したstudy in brown、というのも、こうしたニルスを包んだ大視症の如き細部や細部の影は遠近法が崩壊してメランコリーが湧いているからだ。  遠近法が支配して世界が広がっているのに遠近法が崩壊しているのは、雌雄異体の気配が消失点に呑み込まれて大視症に罹っているのである。End of Olsons を尋ねるWyeth は、百年に一度姿を現わす都へ分け入っていく褐色のニルスの如く、the Fall of the House of Usherを尋ねる褐色の「私」の如くである。不可視なまでに微小な(あるいは遠い)細部であるはずなのに馬鹿でかく見える大視症は、消失点の消失である。  「The Light of the World」(E.Hemingway )の片隅のphenomenon、ジーザス・クライスト!を連発して笑い声が巨体をたっぷり揺する二体の、昨日は何処かを粘菌の如く変形して移動していた贅肉が今は嘘みたいに馬鹿でかい売笑婦になって鮮やかに笑うのは、そうした消失点の消失、はしゃぐような細部を接写する大視症の、study in brownである。

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