碧空3316 nautilus1659(渾身の変身2)
3316 nautilus1659(渾身の変身2)
「道成寺」曽谷本の終結である一滴の露、すなわち渾身の変身が、大蛇の追跡と若僧の遁走の収斂であるように、
「澁江抽斎」が鴎外の追跡を振り切れないのは、鴎外の追跡が、鴎外が他の誰かになるまで声帯を延長して告白と伝聞が収斂する言語のun-dead 状態だからであるように、
「魚服記」(太宰治)は、独語的であれ対話的であれ滝壺が大声を出すような腹話術で、大蛇の追跡と少女の憧憬が収斂して、渾身の変身が起こる。しかし大蛇にではなく、しかしひげをピンと生やした小鮒になって身を躍らせるのである。


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