碧空3317 nautilus1660(渾身の変身3)
3317 nautilus1660(渾身の変身3)
疫病の蔓延した危機に面して、Oedipus の遁走はOedipus の追跡を振り切れない。その謎解きの神託は、告白と伝聞が収斂する言語のun-dead 状態だからである。
神託は、既視感のはずである。ずっとそうなることを知っていた渾身の跳躍であるし、いきなり二回目の渾身の変身なのである。言語のun-dead 状態は、一体の種の如く一体の個にもなれなく、乗っ取られている。
鴎外は澁江抽斎を追跡する途中で、八百屋お七が縫ったと伝えられる袱紗!に、まるで選ばれた聖遺物であるかの如く出くわす。うわさの如くun-dead 状態で伝わるのであるが、この、狐につままれたかのように、下の方から首まで一滴の露!になるために遁走していたのは、ずっとそうなることを知っていたかのように袱紗!へ誘導される、思いがけない鴎外なのである。
独逸に留学して結核菌を発見したコッホに学んだ陸軍医鴎外は、未知の病原菌が脚気を引き起こすという想定に拘って視界を狭めてしまったが、澁江抽斎にルーペを当てるうちにun-dead 状態に罹って、その、何よりも本当らしく何よりも嘘っぽい病原菌が発覚する。
鴎外の発見する資料が発光するとすれば、それは、神託なのである。この神託は、そのun-dead 状態が解離して、清張が駆使すると思い込むような推理に変態する。


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