Friday, December 05, 2014

碧空496 失踪と威嚇

496 失踪と威嚇  スリルとサスペンスを極点に突き詰めるカメラワークとしての「鏡像」とは、隠れなさに抵抗する覗き穴の効果である「私」に乗り込んだカメラ・アイが、盗まれた覗き穴の効果で、「私」の顔面を見てしまう「それ」である。「それ」は、左右、表裏が正反対になった、あの鏡像のことではなく、「私」というものとは正反対の媒体であることが覚醒してしまう症状で、隠れなさ(盗まれた覗き穴の効果)と、隠れなさに抵抗する覗き穴の効果との間で宙吊りになっている。  隠れなさが変装して迫る「it」(S.King)では、ピエロの青い目が黄色くなるまでに、更にはデリー市そのものになるまでに拡張し、一体のピエロが同時に多数のピエロであるように姿を晦ます、その極端に私的な目撃は隠れない被目撃と解離しない。「雨水管のなかにピエロがいた」は、「復活」のような失踪と威嚇であり、隠れていたものが顕れる効果に包まれた発見が、被造物であることの隠れなさに暴かれて電光を放出している。

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