碧空979 いきなり再登場の衝撃とピンぼけ
979 いきなり再登場の衝撃とピンぼけ
移動するのに時間のかかる遠近法は遠近法が解けた次元スリップを躱せない。この次元スリップはこの世のものにゴーストがかかっていつまでもこの世のものにならないピンぼけ(apparition-like suddenness)であるが、この零度の焦燥の次元減衰は変態する。ゴーストがかかるのは神話的な、移動するのに場所がかかるのはタイム・スリップ的な次元減衰であるが、場所のかかる移動は同時に別の場所を占める圧縮であり、この世のものの次元での神話的metamorphosis がいきなりparaphraseされている。それは、長方形の最も懸け離れた点を同一の点として透視(圧縮)するとドーナツ体に見えるような効果で、しかし、このドーナツ体は場所を占めない。いきなり再登場する衝撃、最初の気配の空中跳躍なのである。
初恋は、そのような再登場である限りで逆せ上がる自由落下である。それは、階級を乗り越える以上に最初の気配以上のものである。とっくに零度より下がっているのに氷らないでいる水面に、枯葉が落ちるようなほんのちょっとした刺激や目配せで遅れていた凍結が一気に満ち渡る過冷却現象のように、零度の焦燥が一気にタイム・スリップを起こして、いきなり二回目で、その窃視はピンぼけになる。


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