碧空1202 MOON WALK120(Kの奇術、OLD NICKのユーモア)
1202 MOON WALK120(Kの奇術、OLD NICKのユーモア)
この「私」が他の誰かであるなんて!
「タイム・スリップしている!」と気づかせない「審判」(F.Kafka )の奇術は、「酔いどれ草の仲買人」(J.Barth )が畳み掛けるように変装を解いて正体を現わしたかに見せるOLD NICKの衒奇的な遍歴癖あるいはユーモアに対応する。
どちらも腐心するのは、終わりを知らないものを終わったかのように見せかけることである。
「タイム・スリップしている!」と叫び出さないように鎮めるために「審判」は重根の一つというふうであるが、「私」というものを代表する「自由、孤独、思考」は被監視状態に反転していて、暴かれないというよりは隠れなく、「酔いどれ草の仲買人」は隠れないというよりは(自然のように)暴かれたがっている。OLD NICKのユーモアとは、暴かれたがっていることである。


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