碧空1924 nautilus366(届く手紙ノ無意識)
1924 nautilus366(届く手紙ノ無意識)
届かなかったかも知れない手紙が届く、死後に届いたのかも知れない手紙が届く、恐るべき中間を突破して、しかし他の誰かが手にして読む。届くはずの手紙よりずっと手前で、先回りして他の誰かが読むので、届くはずの手紙が途中までしかやって来ない。あるいは、早く来過ぎて届いたことにならない。まるで手紙がタイム・スリップするというふうだ。
手紙が届くということは「私」の如く虚構なのであるが、遠近法の効果で手紙は現実に見える。遠近法は虚構の気配を消すのである。しかも、手紙が届くという無意識は隔てる山岳が崩落することであるはずだから、寂漠の気配も消すのである。


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