碧空1891 nautilus333(覆いかかる落下の、被曝の二相)
1891 nautilus333(覆いかかる落下の、被曝の二相)
「それはアンスル・ボルンという30歳の巡回牧師で、ある日(1887年1月17日)彼は銀行から551ドルの預金をおろし、突然グリーンから失踪、2ヶ月の間行方不明であった。この間彼はA.J.Brownと名乗ってペンシルベニアのノーリスタウンで小さな雑貨店を切りまわし、仕入れ万端を立派にやっていた。しかもこうした仕事はそれまでに一度もやったことがなかった。1887年3月14日、彼は突然覚醒して家に戻ったが、その間のことは完全に忘れていた」
ペンシルベニア、ノーリスタウンの雑貨商A.J.Brown を包む大気は運動なのか場所なのか目的なのか区別がつかない落下である。しかもそれは、打ち消された巡回牧師アンスル・ボルンが大気となって覆うのである。つまり、この失踪は、一つになるために半分になる中間に触れて、大気が寂漠あるいは世相となって感染して戦いているのである。
アンスル・ボルンとA.J.Brown の関係は、後れて来て世俗をのぞくはずの巡回牧師アンスル・ボルンが途中までしかやって来ないか、早く来過ぎているか、に岐れるが、早く来過ぎてDoppelgaenger に出くわすかのように、雑貨商A.J.Brown は世俗をのぞき損ねて、運動なのか場所なのか目的なのか区別がつかない世相が(百年に一度姿を現わすノーリスタウンの霊が)覆うのである。
しかし、早く来過ぎて世相が覆うのも、途中までしかやって来ないで寂漠が(こんなに遠いのに異常接近するノーリスタウンが)覆うのも、落下が覆いかかるのである。それは、一つになるために半分になる中間に被曝する、その、いきなり贖罪!の、ゴーストがかかる、その二相である。


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