Thursday, January 18, 2018

碧空1174 MOON WALK92(物語る目の神、化けて出る神)

1174 MOON WALK92(物語る目の神、化けて出る神)  嫉妬発作(瞋恚の炎)の造形としての般若面は、呼び声の、おかしい(何か間違っている(一体何だというんだろう))というように覆いかける責めの気配の断面としての奇妙な(本当らしくない)混合種で、その究極の葛藤に神経が衰弱しないように分割されて、怒る神と、悔い、恐れる人とに分業するのであるが、逆の分業すなわち怒る人と、悔い、恐れる神の組み合わせは回避されている、というより逆の組み合わせが解であるような問そのものは、そもそも不可能なのである。  この分業の解消は、遠心分離した可能、自発、受身、尊敬の収斂で、人知れず(しかも不覚にも)嫉妬する神は、二つの神格に分岐する。すなわち、物語る目の神と、化けて出る神とである。  所有ということを失う危険を冒す嫉妬発作は物語る器官である。他の誰かが「私」になろうとしているのか、「私」が他の誰かになろうとしているのか、そのような区別もおかされるように伝聞と告白の葛藤は解けない。  一方、化けて出る器官は、一体何を失う危険を冒す発作なのだろうか。それは、自発ということを失う危険を冒す。変幻自在の魔法使いが一体何が魔法使いの正体なのか分からなくなる自由剥奪の危険を冒していることは、自発ということを失う恐れから変幻自在が殺到しないではいない、というふうだ。それは、世界の始まりを見失う恐れから世界が続かずにはいられないというようで、他方、世界が終らないように世界が続くのは、物語る目がこの世の場面を拡大、詠嘆するためにこの世となって(あるいは瞑想する太古となって)潜伏するのである。

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